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某B氏 

某氏の話をしようと思う。

このことは書くか書くまいか昨年末から大いに悩んでいたのだが(人間関係的に)思い切って書こうと思う。
別に書いたからといって秘密警察(ゲシュタポ)が動くというわけでもなく、一部のマニアの人ががっかりしてがっかりしたついでに負の感情を怒りに転換させちゃってどこかのブログなどが炎上したりする心配があるわけではなく、
単に私の人間関係が一部多少ぎくしゃくするかなぐらいの出来事である。
私は繊細な人間だからそういうところに気を遣っちゃうのである。じゃあ書くなよ。

某氏・・・某氏ではなんなので、某B氏としよう。
某B氏と私は別に友達というわけではない。あっ、何か語弊があるな。すごく親しいというわけでは無い。ちょっとしたビジネスライクなつきあいだと思っていただければ。
某B氏は陶器を作る人である。陶芸家である。で、私はそれを好んで買う者である。あっ、すごく簡単じゃん、作家と客という関係である。

某B氏はとても素晴らしい陶器を作る方であるが、なんだかとても世の中に不器用で物静かで多くを語らない・・・いや、語る言葉を持たない・・・そんな感じの人である。見た目はクマさんぽい。

昨年のとあるイベントに私が客として参加したとき、某B氏の窯はブースを取って展示販売を行っていた。
某B氏大丈夫かしら・・・大丈夫に決まっているのだが、なぜかそう思わせる何かが某B氏にはあるのである。
そう思いながらブースの様子をみていると(ストーカー)、某B氏のブースはまあいつもなんだけど結構賑わっている。
そのお客様一人ひとりに、

「よかったらご覧になっていって下さいね」

と、某B氏の奥様が声を掛けている。夫婦善哉である。

奥様は、特に興味を持っていそうなお客様に、

「もしよろしかったらこちらをお持ち下さいませね」

と、窯の名刺というか、ちょっとした紹介が書いてある二つ折りの小さな紙を渡している。

で、奥様は購入のお客様の接客をしながら、興味のありそうなお客様に紙渡しをしているわけだが、興味津々なお客様が結構な数いて、ちょっとした(紙をもらう)順番待ちみたいな感じになっていた。
もちろん、
「これ下さい」
というお客様もいたりして、奥様てんやわんや。天手古舞い。

そのとき、某B氏は、奥様が一枚お客様に紙をお渡ししたら、作業スペースみたいなところにちんまり座って、A4の紙を1/4サイズぐらいに切って(多分前日まで忙しくて紙を切って折っておくという準備までたどり着かなかったのだと推測)一枚折って、ひょいひょいと立って
「ご自由にお取り下さい」
みたいな籠に一枚補充してまた作業スペースにぴゅっと戻り、

また奥様がお客様に紙を一枚お渡ししたら、また紙を一枚切って折って一枚補充して作業スペースにぴゅっと戻り。

みたいなことを延々と、延々とやっていた。しかも、別に淡々とやっているわけじゃなく、奥様のことが心配でしょうがない、というような愛情あふれる眼差しでそれをやっていた。

某B氏も接客をしたらいいんじゃないかな。

そのとき私はそう思いました。

そんな某B氏も秋に父親となり、陶器を作る人としての活躍もますます輝かしいものになっていたようである。

私はしばらく体調を崩していたのでなんちゃら展とかイベントとかなかなか行くことができずにいたのであるが、
先月、たまたま天文館(鹿児島の繁華街)に用事があったときに、ちょうどテンパーク(鹿児島市の繁華街にある公園)で開催されていたイベントに某B氏の窯が参加をしていた。

そのほかにもお世話になった方が参加をされていたこともあって、旦那が、

「ちょっとご挨拶していけば」

と言うので、その日はもうクッソ寒かったのだが吹きっさらしのテンパークにちょっと寄ってみた。

で、もう入った瞬間の真ん前の目も合うでしょうよそりゃというくらいのスペースにいらっしゃった、お世話になった方にご挨拶をさせていただき、
その方から

「あそこですよホラ」

と、某B氏のスペースを教えていただいた。

遠目にも、クマさん的某B氏の背中が見える。

「待て!」

旦那が不意に私を止めた。

「・・・赤ちゃん抱っこしてる?」

よく見ると、某B氏はこちらからは背中方面しか見えないものの、ちらちらと角度によって、抱っこ紐(ハイテクっぽいやつ)で赤ん坊(首座ってない)を前抱っこしているようなのである。
周りを見ても、奥様ぽい人は見当たらない。

「・・・行こう!」

我々(旦那とアタシ)は、そっと某B氏に近寄っていった。
ニヤニヤしてたんだろうね。夫婦でニヤニヤしてたんだろうね。隠しきれないニヤニヤ加減だったんだろうね。

某B氏は、我々に気づいた瞬間、そしてその距離が声が通る距離であることを確認した瞬間、割りと大きな声で断言した。


「自分の子ですよ!?」


大丈夫だから! 疑わないから! つか第一声それ? 

そのあと、アラアラアラアラと休憩にでていた奥様が帰ってきて、無事に普通の家族っぽい感じになった。

某B氏・・・作品とともに私の心を鷲掴みにする存在である。


※この文章は某B氏及び関係者の皆さまを茶化すとかおとしめる(言葉酷い)意味合いで書いたのでは決してございません。
だからここまずいよとか何か怒ってたよとか怒ってるよとかあったらすぐ教えて下さいほんとスミマセンごめんなさい※
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[2012/01/11 16:41] どうでもいいこと | TB(0) | CM(2)

大変失礼で恐縮ですが、前のエントリの方のイニシャルと、このエントリのB氏は一致してたりしませんか?
[2012/01/11 22:06] Bipolar [ 編集 ]

Bipolarさん、コメントどうもありがとうございました。
えっ・・・!?
某B氏・・・
某馬場氏・・・
某馬場朋成氏・・・

・・・!

えーっと、オフレコでお願いします(笑)
[2012/01/13 13:56] そううつだもの あや [ 編集 ]

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