

縫い物を休んで、編み物をした。
美しい糸をただこま編みを繰り返して編んで、冬のコースターを作った。
編んでいる途中であまりにも簡単に作れることが悲しくて、一度ほどいて、ギッチギチに編み直した。
針の運びは規則正しく、外はとても静かだった。
秩序正しく詰まった編み目は私をとても穏やかにさせた。正しい世界にいるような気がした。
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私がまだ縫い物や編み物を始めた頃、私が作ったコースターを買ってくれた人がいた。
小さく編んだ毛糸とリネンやウールを縫い合わせたコースターを、その人はとても面白いと言って買ってくれた。
何を作っても楽しかった。縫っているとき、編んでいるとき、心はとても穏やかで、外はとても静かだった。
私は小さな世界の内で、きびきびと生活のためのものを作った。
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できあがったコースターは、ちょっとだけいびつな形をしていた。
しかも美しい糸には違いないが、片方はなんだか冬枯れの芝生っぽくなった。気にしないことにした。
わたしはわたしだけのいびつな世界に生きている。
わたしは幸せだ。
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