そううつだもの 2008年03月06日

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私の名前はあや・・・
人は私を悪女と呼ぶわ。

始まりは弟だった。
弟は私が仕掛けた罠に面白いほど嵌ってくれたわ。
思春期って怖いわね。
際限というものがないのよ。
弟と私は、お互い快楽をむさぼり合ったわ。
私の、ほんの少しの指の動きだけをきっかけにしてね。

今度のターゲットは旦那。
今から、常人には想像もつかないような悪事を働くわ・・・

ここに百円玉があるわ。
小遣い制で暮らしている私にとっては、貴重な貴重な百円玉。
これを使って、富を得、自分自身の欲望を満たすの。

でも、これだけでは百円玉は百円玉。
残念ながらそれ以上の価値はないわ。
ダイエーのカップ自販機でコーヒーを飲んだり、「くっつくんです」のガシャポンをしたりしたらそれでお終い・・・
虚しい話だわ。
しかも一人でよ・・・

まあいいわ。

百円で富を得るには、一手間をかけなければいけないの。
行く先は、近所の「♪本を売るならBOOK　OFF♪」。

そこで購入したものを、そっと旦那の机に置いておくの。
私がするべきことは、それだけよ。

あとは結果を待つだけ・・・

１日目。（置いた状態）

３日目の夜。

何て・・・なんてくいつきのいい男なの！
でも、近所の「♪本を売るならBOOK　OFF♪」には、百円コーナーにはここまでしか置いてなかったらしいわ。

旦那は漫画の品揃えが豊富そうな「BOOK　OFF唐湊店」を物色に行くと言っていたわ。
これで長年気になっていた「MONSTER」の続きが読めるじゃない！
私は、自分の手を汚すことなく・・・

悪党と叫びたければ叫べばいいわ。
ただ、旦那の買ってきた「MONSTER」４巻が、４巻の表紙をまとった８巻だったのは、大きな誤算だったわ。

ちなみに同じ手口で弟に買って頂いたもの。